旭川「新日の出市場」──灯の消えた市場で音なき音を拾う
こんにちは、ニナです。
今回の記録は、YouTubeに投稿した動画
【廃墟じゃない】旭川市「新日の出市場」
の補足記事になります。
訪れたのは、2025年8月19日、平日の昼下がり。
旭川の中心部から少し離れた住宅街の中に、昭和八年から続く市場があります。
入口は開いていました。
が、一歩踏み込めばそこは真っ暗な通路。
電灯がいくつか、ぼんやりと灯っていたほかは、物音もなく、人影もなく、そして、開いているはずの店もありませんでした―。
この記事では、動画だけでは伝えきれなかった「現地での体感」と「市場の背景」、そしてなぜこの場所が今もここにあるのかを、
考察しつつ綴ってみたいと思います。
灯が消えた場所にて
市場の入口をくぐると、すぐに視界が暗く沈みます。
昼間だというのに、内部には自然光もほとんど届かない。
看板が天井から吊るされたまま残されていて、まるで人の声の残響のように、頭上に存在していました。
「廃墟」と呼ぶのは、あまりに軽い。
でも「営業中」と言われれば、誰しも首をかしげる。
なんで入口が開いてるの?というか、
行った時は「本当に開いてた!」というのが最初の感想でした。
一応【営業】していると知っていたはずなのに、
ここ絶対入ったらダメでしょ?と思うようなたたずまい。
そんな狭間の存在としてこの市場があります。
残っていたもの、残されていたもの
- 営業店舗:確認できず
- 人の気配:なし
- 音:外から聞こえるわずかな音のみ、内部は静寂
- 入口:開放状態
「営業しているのか?」
そんな問いが浮かんでは消えるなか、私は動画を回しながら歩いていきました。
目を凝らせば、シャッターの錆や、ガラスに貼られた古い注意書きなどが、
ここに“日常”があった時間の層を語ってくれます。
それでも、市場は“消えていない”
新日の出市場は、1933年(昭和8年)に開場しました。
旭川市内では古参の市場のひとつで、戦後は食堂などが並び、地域の暮らしを支えてきた場所でもあります。
旭川に限らずですが、
再開発や郊外化により市場の数は減り、ここもまた“人がいない市場”となっていきました。
けれど、この場所は、
完全に閉鎖されたわけではなく、物理的にも法的にも「市場として残っている」のです。
なぜ残っているのか
想像しうる理由を考えるならば、
- すぐに壊すには費用がかかる
- 所有権や店舗権の問題が絡む
というところなのかな?と。
現実問題、解体費用も高くなってると聞いたことがありますし、
そういったこともあって残っているのかなと。
自分的にはこう言った場所が残っている事は嬉しいので、
歓迎していますが…。
そんなことを言っていられない現実もありますもんね。
……。
我ながらクッソ浅い考察だ(苦笑)
…。
この空間は、都市の中に残された“記憶の座標”のようにも感じますね。
動画で歩いた“声なき市場”へ
動画内では、市場内の映像だけでなく、外から見た町の雰囲気も記録しています。
もし「旭川 市場跡」「新日の出市場」「昭和 市場 営業してない」などでこのページに辿り着いた方がいれば、
ぜひ動画とあわせて、この場所を見つめてみてください。
それでは、また町のどこかで。
ニナでした!
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